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7.「嬢一代」
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第七作 「嬢一代」 (明文館書店刊より)(転載禁止)
イギリスのメランコリー派の画家ダントン氏の一人娘イリーン嬢は何時も散策する川沿いの柳の木の下で首飾り用の写真入れを拾った。
翌日拾った場所に行くと、落とし主の子爵西富春人(はるんど)がやって来て、写真入れは拾わなかったかと聞く。
西富春人はイリーンの美貌に心を引かれたが、イリーンも西富春人の男らしさに心引かれ、毎日のように会うことになる。
その中に春人がイリーンに結婚を申し込み、イリーンも承諾する。 しかし、この結婚は見せ掛けで、春人には親同士が決めた許婚が居た。
春人は正式な結婚は許婚として、イリーンは愛人にし、何不自由のない生活をさせれば納得するだろうという甘い考えでいたのだ。
イリーンは事実を知り、激怒して、「血を見る敵(かたき)」という書き置きを残して立ち去ってしまう。
バアサ・エム・クレイ著 黒岩涙香 訳 トシ 口語訳
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1893年(明治26年)12月30日~1894年(明治27年年)3月20日まで新聞「萬朝報」に連載
白髪鬼で女性を侮辱したとの批判を気にした涙香が女性の名誉回復を期して連載した翻訳小説
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